復元ポイントの正体
復元ポイントはディスクのバックアップではありません。作成すると、Volume Shadow Copy が Windows が監視するシステムファイル ― レジストリ、ドライバー、実行ファイル、インストール済みコンポーネント ― のスナップショットを撮り、以降は変更があったブロックすべてのプライベートなコピーを保持し続けます。スナップショット自体は数分で作られ、消費する容量はシステムがそこから離れていくぶんだけ増えます。
このコピー・オン・ライト設計のおかげでポイントは安価に作れる代わり、C: ドライブの System Volume Information フォルダーは一向に小さくなりません。中には、巻き戻したくなる日のために待機している取り消しデータが詰め込まれています。空き容量確保のためにこのフォルダーを削除するのがまさに、「存在するのに何も復元できないポイント」を量産する定番の失敗です。
復元そのものが遅い理由
復元とは、記録された変更をすべて逆再生することです。変更されたブロックは書き戻され、レジストリのハイブは差し替えられ、中途半端なインストールは取り消されます。ポイントが古く、その後の数週間が混み合っているほど ― アップデート、ドライバー、アプリケーション ― 巻き戻すブロックは増えます。HDD では処理はディスク律速で、正直言って数時間かかることもあります。同じ巻き戻しでも SSD なら 20 分で終わることが多いのです。
同じファイル名を長いこと表示し続ける復元が、必ずしも固まっているとは限りません。機械式ドライブでは数 GB の差分チェーンを、プラッターが許す速度で読んでいるだけです。見るべきはディスクのアクティビティであって、進行状況のテキストではありません。唯一の鉄則は、進行中の復元を決して中断しないこと。中途まで巻き戻されたレジストリは、運が良くても修復インストール行きであり、それは待機よりずっとひどい夜になります。
- ドライブの種類 — 同じ巻き戻しでも HDD は SSD の数倍遅くなり得る
- ポイントからの経過日数 — システムが変わった日数ぶんのブロックが積み上がる
- その間に当たった Windows アップデート — 何千ものファイルを書き換える
- ドライバーとアプリのインストール — それぞれ差分に記録される
- 日々の利用によるレジストリの変動 — すべて逆再生される
- ドライブの健康状態 — 弱ったセクターは読み取りをはうほど遅くする
復元ポイントを健全に保つ
システムの復元は初期状態で無効になっていることが多く、まず確認すべきは有効かどうかです。「復元ポイントの作成」を検索してシステムの保護を開き、C: の保護が有効になっていることを確かめてください。次に確認するのはシャドウストレージのサイズです。vssadmin list shadowstorage で上限がわかりますが、容量がいっぱいになると Windows は古いポイントから黙って削除していきます。1 か月分のアップデートに耐えるポイントが欲しければ、ストレージにディスクの数パーセントを割り当ててください。
そして危険な変更の前 ― ドライバーのインストール、レジストリいじり、素性の知れないクリーンアップツール ― には必ず手動でポイントを作ること。スケジュールがポイントを作るのはアップデートの前であって、あなた自身の実験の前ではありません。「Windows が最近作ってくれているはず」と頼る人が、この機能がずっと無効だったことに気づくのです。
よくある質問
システムの復元にはどれくらいかかりますか?
ドライブの種類とポイント以降の変更量次第で、15 分から数時間まで。ディスクのアクティビティが続いている限り、完了まで待ってください。
システムの復元を中断しても安全ですか?
いいえ。巻き戻しの途中で中断すると、レジストリとシステムファイルが半分だけ復元された状態になりかねません。その復旧は「もう一度試す」ではなく、ブート修復や修復インストールになります。
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